鈴木 おさむ「芸人交換日記~イエローハーツの物語~」

鈴木おさむ

作品:芸人交換日記~イエローハーツの物語~

2011年に舞台化、そして2013年に内村光良監督、脚本により「ボクたちの交換日記」として映画化されました。

鈴木おさむ

著者:鈴木 おさむ

出版社:2011年3月11日 株式会社太田出版

あらすじ

売れない芸人コンビ「イエローハーツ」の甲本と田中は芸歴10年以上、気が付けば30歳になっていた。
会話も少なく、淡々と毎日を過ごす2人。
そんなある日、ツッコミ役の甲本が交換日記を提案する。
ボケ役の田中は渋々交換日記に付き合うが、次第に2人は日記を通してお互いの本音をぶつけ合うようになっていく。
そして訪れた、大きなコンテストへの出場のチャンス。
2人はこのコンテストに懸ける思いを交換日記に記していくが、このコンテストが2人に大きな転機をもたらす。
交換日記があったから、コンテストに出られた。
でも、交換日記なんてなければ、こんな事にはならなかった・・・

感想

この本は甲本と田中の交換日記になっています。
周りの様子が描かれている訳ではなく、2人の交換日記を他人が読んでいるような感じですが、2人の考えや思い、そして動向も分かるのでとても面白いですね。

この本からは、諦めない強さと「諦める強さと潔さ」があると教わりました。

まずは諦めない強さ。

イエローハーツは結成11年。
11年も売れるために芸人をやっている事も凄いと思いますが、11年も経って自分達のネタを見直す、そして考え直す行動力はもっと凄いです。
子どもだとチャレンジ精神がまだあり、いろいろな事に挑戦しますが、大人になると失敗やリスクを恐れ、現状から動く事が出来ません。

イエローハーツの2人は勝つため、そして売れるため、それぞれ自分を見つめ直しました。
結果としてそれは大正解で、コンテストは順調に勝ち進んでいきます。

もう1つは諦める強さと潔さ。

甲本はあるプロデューサーに「田中と後輩の芸人を組ませたい」と告げられます。
つまり、イエローハーツは解散しなければならない・・・

田中はきっと売れて人気者になる。
しかし、自分は・・・

迷いに迷った決断は、イエローハーツの解散です。
もしかしたら、田中と甲本なら10年、20年先に売れていたかもしれません。
でも、そんな不確かものより、田中の実力を買ってくれたプロデューサーに全てを託す事が、田中にとって最善の道なのだと甲本は泣きながら考えました。

誰かの夢のために自分の夢を諦める。
まさに、強さと潔さ。

その決断が正しいのか正しくないのか・・・そんな事よりも、諦めようと決めた甲本の強さに感動すら覚えます。

お笑い芸人と言うと、一般的に「テレビに出てる人」と思う人が大半だと思いますが、お笑い芸人にもライブに出たり、地方や舞台やMCなどで活躍したり、いろいろな人がいます。
しかし、そう言った場にも出る事が出来ない芸人もたくさんいます。

1つの目標に向かい、1つの事を続けるのは大変です。

その事を踏まえて読むと、この2つの強さがもっと伝わると思います。




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